アイドリングストップは地球を救う!?

皆さま、こんにちは。

ネミースマートミライブログをお読みいただきまして、ありがとうございます。

今回は、「アイドリングストップは地球を救う!?」と題してお送りします。

都による「アイドリング・ストップ!」規制

東京都では自動車等を駐車または停車する際、エンジンをかけたままにする「アイドリング」は大気汚染や騒音、悪臭、地球温暖化につながるため、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(環境確保条例)で禁止されています(一部除外規定有)。

自動車の排気ガスには、二酸化炭素が含まれます。二酸化炭素は地球温暖化につながります。どのくらいの二酸化炭素が排出されているのか、一般的な車種の10分間あたりの排出量を見てみましょう。

車種二酸化炭素排出量(炭素換算)
乗用車(ガソリン車)90g
小型トラック(2tディーゼル)58~87g
中型トラック(4tディーゼル)94~120g
大型トラック(10tディーゼル)160~220g
アイドリング時の排出ガス量(10分間あたり)(環境省調べ)

アイドリングストップの対象から除外される場合
・信号待ちなど、道路交通法の規定により停止するとき
・交通の混雑など、道路または交通の状況により停止するとき
・医療用車、清掃車などの動力としてエンジンを使用するとき
・緊急自動車を用務のために使用しているとき
                         ……等々

アイドリングストップによる節約

「こんなときは、アイドリング・ストップを励行しよう」と紹介されています。

  • コンビニなどで買い物をしているとき
  • 駅前などで人を待つとき
  • 荷物の積み下ろし、工事待ちをしているとき
  • 休憩時
  • 暖機運転が長くなったとき

このようなときにアイドリング・ストップをするだけで、例えば以下の表のとおり節約ができます(乗用車はガソリン車、大型トラックはディーゼル車(軽油)とします。また、ガソリンの単価は1リットルあたり160円、軽油の単価は1リットルあたり140円としています)。

車種燃料削減費用削減排出量削減
乗用車150リットル24,000円348kg
大型トラック300リットル42,000円774kg
毎日30分ずつ、1年間アイドリング・ストップをした場合

東京都のアイドリング・ストップ義務化

東京都は、「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」(環境確保条例)で、アイドリング・ストップを義務付けています。

運転者の義務(第52条)
自動車等を駐車または停車するときは、エンジンを停止(アイドリング・ストップ)する義務があります。原付自転車も対象となります。

事業者の義務(第53条)
自らが管理する自動車等の運転手にアイドリング・ストップを守らせるため、適切な措置を行う義務があります(自動車の台数は関係ありません)。

20台以上の駐車場設置者および管理者の義務(第54条)
駐車場の利用者に対して、看板の掲示などにより、アイドリング・ストップの周知をする義務があります。

条例違反に対しては、必要な措置をとるよう「勧告(第56条)」、勧告にしたがわないときは、違反者の氏名などを公表します(第156条第1項)

アイドリング・ストップが関係!SDGsとは?

ここまでアイドリング・ストップの話をしてきたのは理由があります。それは、国際目標である「SDGs」につながるものだからです。ここで、「SDGsってなに?」とお思いの方へ、簡単にご説明いたします。

SDGs
・「Sustainable Development Goals website」
・日本語では「持続可能な開発目標」
 ※正式名称は「我々の世界を変革する:持続可能な開発のた 
  めの2030年アジェンダ」

SDGsは、2015年9月の国連サミットで採択された国際目標です。2016年から2030年までの期間で達成を目指し、より具体的な内容は「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にあります。それは、17の目標169のターゲットからなります。17の目標にたいして数個ずつ細かいターゲットがある、という内容になっています。そしてそれらは、「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)こと」を宣誓しています。つまり、SDGsは発展途上国も先進国も等しく取り組む普遍的なものなのです。当然、私たちも含みます。

SDGs17の目標
1 貧困をなくそう
2 飢餓をゼロに
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダー平等を実現しよう
6 安全な水とトイレを世界中に
7 エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
8 働きがいも経済成長も
9 産業と技術革新の基盤を作ろう
10 人や国の不平等をなくそう
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任、つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう
16 平和と公正をすべての人に
17 パートナーシップで目標を達成しよう

目標13「気候変動に具体的な対策を」

アイドリング・ストップが関連するのは、13番目の目標「気候変動に具体的な対策を」です。この目標には、次のターゲットが設定されています。

・すべての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱
 性(レジリエンス)及び適応の能力を強化する。
・気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む。
・気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、
 啓発、人的能力及び制度機能を改善する。
・重要な緩和行動の実施とその実施における透明性確保に関する
 開発途上国のニーズに対応するため、2020年までにあらゆる供
 給源から年間1,000億ドルを共同で動員するという、UNFCCC
 の先進締約国によるコミットメントを実施するとともに、可能
 な限り速やかに資本を投入して緑の気候基金を本格始動させ
 る。
・後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において、女性や青年、
 地方及び社会的に疎外されたコミュニティに焦点を当てること
 を含め、気候変動関連の効果的な計画策定と管理のための能力
 を向上するメカニズムを推進する。

この目標に関しては、2015年に開催されたCOP21において、「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」「そのため、できるかぎり早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には、温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとる」パリ協定が採択されています。

これによると、各国の取り組みによってどの程度温室効果ガスを削減することができたのかという進捗状況に関する情報が定期的に提供され、専門家によるレビューを受けることになっています。つまり、絵に描いた餅にはしないということです。

アイドリング・ストップは、二酸化炭素の排出を抑制し、排気ガス抑制と地球温暖化といった気候変動を緩和させます。国単位の話から突然企業や個人単位の話になるとトーンダウンしているように思えるかもしれません。しかし、こういった企業単位、個人単位の行動の積み重ねが、大きな目標を達成します。アイドリング・ストップ1つとっても、あなどれません。もちろん、当社においても、SDGs推進のため、アイドリングは全社員で一律禁止とさせていただいております。

SDGsは止まらない

SDGsの掲げる目標に対し、7つ目の目標である「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」についても、実は多くの方々が実践をし始めていることはお分かりでしょうか。「誰もが使えるクリーンエネルギー」として、その供給源がほぼ無限である自然エネルギーが挙げられます。その代表格である太陽光は、当社も含めて多くの自治体や企業がその普及に努めています。SDGsは太陽光発電システムを販売する当社を後押しする潮流だと認識しています。

さらに、当社の社員が、このたびSDGs検定に合格いたしました。SDGs検定とは、SDGs検定はSDGsのさらなる普及を目的としています。当社は、クリーンエネルギーを取り扱い、アイドリング・ストップも励行し、さらにはSDGsについての基本的な姿勢や知識を持つ人材も備えています。

今や、車を買おうとしたら、ガソリン車か電気自動車かを選ぶ時代になってきました。つい先日までは、ガソリン車一択だったところに、今後の国際的な環境問題への取り組みの影響から、電気自動車の購入も想定しなければならなくなってきています。

そういった、世界的な意識の方向性にアンテナを立てている個人・企業・国が、これからの商業活動の覇権を握っていくのではないでしょうか。

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