太陽光モジュールの天敵!「高温」

皆さま、こんにちは。

ネミー太陽光ブログをお読みいただきまして、ありがとうございます。

今回は、太陽光モジュールの天敵!「高温」と題してお送りします。

「太陽光発電」なのに、高温には弱い

太陽光発電システムは、文字通り太陽光で発電をします。だから、さんさんと照り付ける日光を浴びれば浴びるほど発電するようなイメージがあるかもしれません。たしかに、太陽光をもとに発電はしますが、仮に太陽光発電システムを太陽に近い金星に持って行って設置すれば、それだけ莫大な太陽光エネルギーを電力に変換できるかというと、そうではないというのは、おおかた想像つくのではないでしょうか。

極端な例えを出してしまい恐縮ですが、何事にも適正なレベルというのがあります。国際的な基準により、太陽光モジュールは、そのモジュールの温度が25度であるときに最適化(もっとも効率よく電気を生み出すことができる)されています。それよりモジュールの温度が上がってしまうと、逆に電力への変換効率が下がってしまうのです。

太陽発電システムであって、太陽発電システムではない、ということです。

「25度」は、外気温ではなくモジュールの表面温度

ここで大事なのは、この25度という基準の温度は、外気温ではなくモジュールの表面の温度だということです。「25度」とだけ聞くと、外気温を想像しがちです。真夏日はともかく、25度付近の日は多いと考えて、太陽光モジュールへの影響少なし!と考えてしまうのではないでしょうか。

そこが実は気を付けなければいけないのです。真夏日(30度以上)のとき、太陽光モジュールの表面温度は、最大で70~80度になります。外気温が25度であっても、太陽光モジュールの表面温度はもっと高いことが多いのです。太陽光モジュールの発電効率は25度で最大になり、それより1度上昇する毎に0.5%発電量が低下していくと言われています。太陽光モジュールの表面温度が80度を超えると、発電量は30%近く低下してしまうということになります。

なぜ太陽光モジュールが熱に弱いのかというと、その素材として使われている「シリコン」の特性によります。シリコンは、条件により電気を通す/通さないという性質を持つ、いわゆる「半導体」です。その性質を利用して発電をするのですが、シリコンのこの性質は、熱による負荷で低下するのです。

季節に注目!

では、どうすればよいか。まずは季節による天候の傾向を把握するところからではないでしょうか。日照時間が多そうなのは直感的には夏ですが、高温になる可能性も高いので、逆に発電効率が下がってしまうことも多々あります。実は、5月や6月などの「あまり気温も高くならない」「日照時間もそこそこある」という時期が、太陽光発電システムの稼働に関してはうってつけなのです。

気象庁のHPでは、日照時間(時間)と平年比(%)の情報が更新されています。この記事公開日である2020年5月7日時点での情報を見てみましょう。

茨城県鉾田市

前5日間合計 27.9時間 (98%)

前10日間合計 76.1時間 (129%)

前20日間合計 129.3時間 (110%)

前30日間合計 204.4時間 (117%)

前60日間合計 403.7時間 (117%)

前90日間合計 570.6時間 (112%)

宮崎県西米良市

前5日間合計 27.5時間 (123%)

前10日間合計 72.4時間 (159%)

前20日間合計 127.7時間(139%)

前30日間合計 176.2時間 (130%)

前60日間合計 314.3時間 (123%)

前90日間合計 444.7時間 (118%)

他にも全国各地の情報が掲載されていますが、特に今年は、この2か所を見る限りおしなべて前年を上回っています。この時期の晴れは太陽光発電システムにとって「恵みの晴れ」です。

もし、太陽光発電システムの導入をご検討の方は、今くらいの天候の時期を狙って設置のご計画を立てていただければと思います。

関連記事

TOP