太陽光モジュールとそのメーカーの特徴

皆さま、こんにちは。

ネミースマートミライブログをお読みいただきまして、ありがとうございます。

今回は、「太陽光モジュールとそのメーカーの特徴」と題してお送りします。

太陽光モジュールとその単位

まずは、太陽光モジュールとは何かについて簡単にご説明します。

必要数のセルを集めてつなぎ、ガラスや樹脂、フレームで保護して板状に作られたもの。一般的にはこれを「太陽光パネル」とか「太陽電池パネル」ともいいます。単結晶、多結晶、薄膜系(アモルファス)などの種類があり、それぞれに効率・特性が異なります。
(参考:エネルギー用語辞典

「セル」という言葉が出てきましたが、太陽電池を構成する単位をご説明します。

セル
太陽電池の基本単位。モジュールを分解した時に「もうこれ以上は分解できない」という一番小さな単位で、「太陽電池素子」と言ったりします。

ここで「変換効率」についてお話します。

変換効率とは、セルが太陽光によるエネルギーを電気エネルギーに変える割合をいい、セル1㎠に対しての変換効率を「セル変換効率」と言います。セル単体の出力は0.5W程度と微弱なものですが、セルを集めてモジュール(パネル)化すれば、大きな電力を作ることができます。

モジュール
セルを必要数並べて、樹脂や強化ガラスで保護し、屋外で使用できるように処理されたもの。「パネル」とも言われています。「モジュール」はセルと違ってパッケージ化された1枚の「製品」です。セルの集合体であるモジュールは、1枚で100W程度の電力を出力できます。

1枚1枚のモジュールが複数集まると、「ストリング」という単位になります。

ストリング
モジュールを直列で配線した状態をいいます。複数のモジュールを直列配線することで、モジュール1枚では100W程度だった電力出力をまとめて出力することができます。

さらに、複数のストリングを組み合わせた「アレイ」という単位も存在します。

アレイ
直列で配線した太陽電池ストリングを、さらに並列に複数配線し、架台(屋上などに設置する時に使用する台)に設置した状態のこと。大規模な太陽光発電システムである「メガソーラー」は、アレイをいくつも設置することになります。太陽電池アレイは、太陽光発電システムの構成単位のなかで最大の単位です。

太陽光モジュールメーカーの選定基準

太陽光モジュールメーカーを選ぶために、どのような基準があるのか。ご参考までに4つの基準にまとめました。

変換効率

太陽光発電システムの品質を表す要素のひとつであるため、変換効率は、メーカーのパンフレットやホームページなどの製品情報で比較的大きく記載されていることが多いようです。

平均的な太陽光モジュールの発電効率は約15%~20%が多いとされています。20%を超えると世界トップクラスと言われます。東芝は高効率で有名ですが、その変換効率は22.1%です。そのほか、パナソニックやシャープも、高効率メーカーとして人気があります。

価格

実は、家庭用の太陽光発電システムの価格は年々安くなってきています。2011年では1kW当たり平均50万円だった価格が、2019年にはその半値近くにまで下がっているという話もあります。太陽光発電システムは投資目的で購入される方は多かったのですが、売電価格が落ちていく傾向にある現状では、少なくなっていくでしょう。逆に、国の政策的な後押しもあり、自宅に太陽光発電システムを導入する方は比較的多くなっていくものとみられます。

例えば、ソーラーフロンティアの製品は、1kW当たりの平均価格が20万円台とリーズナブルです。その分発電効率はやや控えめですが、初期投資を抑えたい方には魅力的なメーカーかもしれません。

品質

家庭用太陽光発電システムの導入が増える傾向にある昨今、太陽光モジュールは家屋の屋根の上に設置することになることが想定されます。そのため、重量耐久性は大いに気になるところではないでしょうか。各メーカーの主要モジュールの平均重量は、1kW当たりで約60kg~70kgほどです。家庭用太陽光発電システムの一般的な4kWのシステムを導入すると、総重量は240kg~280kgになる計算です。

そのレベルの重量の物を屋根の上に設置するということもあり、昔ながらの重い瓦屋根の住宅などでは耐震性への影響が気になります。しかし、近年では太陽光モジュールの軽量化が進んでいます。

フジプレアムの「希」シリーズは1kW当たり42.2kgと業界トップクラスの軽さです。また、ソーラーフロンティアの「Solacis neo」も世界最軽量の太陽光モジュールとされています。

耐久性で選ぶなら、“生涯発電力”をコンセプトとする三菱電機などが挙げられ、その難燃性と堅牢ぶりは、塩害地域や積雪地域で高く評価されています。また、暑さに強く経年による出力低下率が低いパナソニック、温度変化に強いソーラーフロンティアのCISパネルなども高評価を得ています。

保証期間

前述した通り、太陽光発電システムは低価格化の一途をたどっています。そこで、各メーカーが考える差別化の要素として保証は外せません。特に注目したいのは、パナソニックの「25年保証」です。太陽光モジュールに、25年間の「出力保証」と「システム機器保証」を無償でつけます。また、モジュール以外の周辺機器も無償で15年保証がつきますので、ユーザーとしてはかなり安心して使えるのではないでしょうか。

各メーカーの紹介

太陽光モジュールは、国内外を合わせると様々なメーカーがあります。 例えば、国内メーカーとして挙げられるのは、パナソニックやシャープ、三菱、京セラ等。海外では中国が市場シェアを伸ばしておりますが、カナダに本社を持つカナディアンソーラーや、ドイツで設立し、現在は韓国ハンファグループの傘下となったQセルズも有名です。日本国内で人気のメーカーでも、住宅用か産業用かといった用途によってシェア率は異なりますので、まずはメーカーごとの特徴を見ていきたいと思います。

シャープ
過酷な環境(宇宙や砂漠など)でも稼働する太陽光モジュールを製作しています。種類も、住宅用からメガソーラー用まで多くの製品をそろえています。

京セラ
品質にこだわり、20年以上も継続稼働している太陽光発電システムのモジュールを提供しているメーカーです。

パナソニック
パナソニックは、40年の太陽光発電の研究実績があり、自社での生産体制を整えている信頼度の高い太陽光モジュールメーカーです。また、周辺機器の保証等サポート体制も整っています。

三菱
日本国内では屈指の大手家電メーカーである三菱電機ですが、太陽光モジュールも、高出力・高効率を誇る商品を揃えています。また、発電した電気を高効率のまま利用できるよう工夫されたパワーコンディショナも製造しています。

東芝
変換効率の高いことで有名な東芝ですが、前述した通り住宅用モジュールの最大変換効率は22.1%となっており、トップクラスの変換効率を生み出しています。

フジプレアム
フジプレアムは「希」と呼ばれる軽量の太陽光モジュールを生産しています。例えば、6kWのシステムの設置で比較をすると、従来のものと比べて200kg以上も建物への負担を軽くします。また、「野立て」と言われる地面設置型のモジュールには太陽の位置を算出してその向きを変えるシステムが導入されています。

ソーラーフロンティア
ソーラーフロンティアは、高温時出力ロスが少ないCIS太陽光モジュールを生産しています。宮崎県の工場で一貫生産をしている点で、国産品が欲しい方にはうってつけです。住宅用・産業用共に、風や雪などにも耐えられるよう耐久試験もされています。

カナディアンソーラー
カナダのメーカーで、産業用太陽光発電では世界第3位の出荷量を誇ります。住宅用から産業用まで幅広いタイプが揃っており、日本で人気が高い海外メーカーの一つです。

JAソーラー
出荷数は2014年に世界トップ5に入っています。住宅・商業・公共事業などさまざまな場所で製品が採用され、中国企業の中でも日本で人気のメーカーです。

Qセルズ
ドイツのメーカーだったQセルズは、経営破綻後に韓国企業となりました。日差しが弱い日も効率良く発電できるモジュールを開発し、さらには日本の屋根サイズを考慮した製品も販売されています。IEC(国際電気標準会議)の基準よりも厳格な品質管理が実施されているところが魅力です。

ざっと各メーカーの特徴を挙げてみましたが、もっと細かく具体的な製品の特徴などを、設置個所などを踏まえてネミーではご提案させていただきます。

よろしければ、こちらよりお問合せいただければと思います。

関連記事

TOP