今、蓄電池がお得な理由。

皆さま、こんにちは。

今回は、太陽光発電システムとあわせて利用すると大きなメリットのある「蓄電池」にフォーカスしてお送りしたいと思います。

電気は貯められない?

蓄電池というものが一般的になる前は、電気は貯められないものだというのが巷の共通認識だったと思います。東日本大震災のご記憶が新しい方も多いかと思いますが、そのときに輪番停電というものがあったことを覚えていらっしゃいますでしょうか。

そのとき、筆者はとある会社で総務をしておりました。そのときは、26階建てのビルの13階で課の打ち合わせ中で、ずいぶん長く揺れるものだ、高いビルでもよく倒れないなと、案外冷静に地震のときは考えていたことを覚えています。

その後、福島の原子力発電所からの電力供給が低下したということで、輪番停電というものを電力会社は実施しました。対象地域を小さなエリアに分け、電力消費量の多くなる夜間、エリアごとの停電を順番に実施し、消費電力が供給電力を上回って大規模な停電が発生をするの避けました。

このときに改めて認識させられたのは、

電気は貯められない

ということでした。

余談になりますが、このときの輪番停電の対象エリアに筆者が勤めていた会社が含まれていたときは、夜遅くまで会社にいることと、翌朝誰よりも早く出社しなければいけませんでした。それは、停電から復帰した際に強い電圧がかかるので、電気機器が故障する可能性があるからでした。

しかも、地震直後は輪番停電のエリアの発表が停電実施の直前になることもあり、いつ帰れるのか分からないでじっと待つしかなく、「電気も水みたいに貯められたらなぁ」としきりに思っていたことを覚えています。

蓄電池は、電気を貯められる!

あれから8年が経ち、太陽光発電に関わる会社に勤めるようになり、電気を貯められる蓄電池なるものがあることを知りました。あのとき、各家庭に蓄電池が完備されていれば、非常用の飲料水のように、一定時間(期間)電気の供給がとまっても蓄電池でその需要をまかなえたのですね。

しかも、太陽光発電システムと組み合わせれば、昼間太陽光で発電した電気を蓄電池に貯めておき、発電できない夜間は蓄電池からの電気を使うという、創エネと省エネを実現することができます。

蓄電池とは?

そもそも蓄電池とは何でしょうか。蓄電池とは、皆さんお持ちのスマートフォンのように、充電して何回でも使用できる電池のことを言います。単三乾電池などの昔ながらの電池は一次電池といい、それに対して蓄電池二次電池といいます。

蓄電池にもいくつか種類があります。自動車のバッテリーなどは鉛をつかった鉛蓄電池、ハイブリッド車のバッテリーなどに使われるニッケル・水素電池、スマートフォンやノートパソコンなどのバッテリーに使われるリチウムイオン電池などがあります。

太陽光発電システムに使われる蓄電池としては、リチウムイオン電池が主に採用されています。リチウムイオン電池は、充電と放電を繰り返す使用に適しているためです。蓄電池は、特に太陽光発電との相性が良いといわれています。太陽光発電システムだけでは、発電するのみで電力を貯める機能はありません。しかし、先ほども書いたように、蓄電池と併用することで電力を貯めることができ、より効率的に太陽光発電を活用できるようになります。

太陽光発電システムで効率的に蓄電池を使うには?

太陽光パネルが生み出す電力は直流です。一方、家庭内で使用できる電気は交流です。太陽光発電システムは、直流を交流に変換するパワーコンディショナーという機器を介在させることにより、家庭内で電力を使えるようにします。しかし、蓄電池内では直流に変換されるので、蓄電池から放電されるときにまた交流に変換しなければいけません。

太陽光パネルが日光を受けて発電(直流

パワーコンディショナーで交流へ変換交流

蓄電池へ蓄電するために直流へ変換直流

再度パワーコンディショナーで交流へ変換して蓄電池から放電(交流

変換前後でエネルギーがどのくらい減るかを変換効率といいますが、変換効率が90%だったとして、変換を3回すると、73%まで落ちてしまいます。ところが、交直流の変換を1回で済ませることが可能な蓄電池システムも登場しています。

本来であれば、太陽光発電設備用と蓄電池用それぞれにパワーコンディショナーが必要です。しかし、このシステムを使えば、変換によるエネルギー減少を抑えて結果的に変換効率を上げることができます。

また、パワーコンディショナーは精密機器なので、太陽光パネルやパネルを支える架台に比べて、故障のリスクが高く交換費用がかかります。そのような機器が2台必要な場合と1台で済む場合とではどちらが良いかは明白ですね。

ここまでご説明すると、太陽光発電システムをご検討の際は、蓄電池も一緒にご検討いただく方がお得だとお考えいただけると思います。次回は、当社がお勧めする蓄電池についてお伝えしたいと思います。

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