FIP制度で太陽光発電の収益化を!②

皆さま、こんにちは。

ネミー太陽光ブログをお読みいただきまして、ありがとうございます。

今回も、FIT(固定価格買取制度)に代わる新制度、FIP

についてお伝えします。

前回は、FIPの簡単な説明と、FIPが検討されるようになった経緯をお伝えしました。

今回は、その具体的な内容についてご説明いたします。

FIP3つの類型

まずはこちらの図をご覧ください。

(出典:経済産業省)

このように、市場価格とプレミアムの価格変動方法によって、3つの類型があります。

  • プレミアム固定型FIP
  • プレミアム固定型FIP(上限、下限付き)
  • プレミアム変動型FIP

それぞれにつき、ご説明します。

プレミアム固定型FIP

市場価格に一定額のプレミアム分が付加された価格で売ることができるというのが、このプレミアム固定型FIPです。

以前はスペインで導入されていましたが、現在では廃止されています。その大きな理由としては、発電事業者(売電収入を得る方)がその売り上げの予想がしづらいというものです。

市場で取引されている物等に一番近いものの、それゆえに初期費用(太陽光発電システムを設置する費用)とのコストパフォーマンスを考えると、投資という観点からいえばあまり良い選択ではないのです。

プレミアム固定型FIP(上限、下限付き)

純粋なプレミアム固定型FIPに対して、この上限下限付きプレミアム固定型FIPは、市場価格とプレミアム分の合計額に上限と下限を設定し、ある程度売り上げの予測を立てやすくするというものです。

市場価格が高騰した場合、上記のプレミアム固定型FIPではその価格は青天井となり、それだけ収益があげられます。しかし、上限が設定されている場合は、設定されたその上限額を超えて売電収入は得られません

逆に、市場価格が極端に低落したとしても、下限が設定されていればその設定額よりも売電価格は下がることはなく、収益はその分保証されます。上限・下限の設定のないプレミアム固定型FIPでは、それだけ低い収益しか得られないということになります。

過去にスペインやデンマークでの導入実績があります。ただし、スペインでは廃止されています。

プレミアム変動型FIP

プレミアム固定型の2つに対して、売電価格を一定に保つのがこのプレミアム変動型FIPです。市場価格が高騰してあらかじめ設定した売電価格を超えたら、プレミアム分はゼロです。売電価格よりも下回れば、その差分だけプレミアム分が上乗せされます。

3つの類型の中で一番売り上げの予測がしやすいものとなります。

この類型は、イタリア・ドイツ・オランダ・スイスでの導入実績があります。

日本は、FIPの検討がされている段階ですので、どの類型を採るのか(一部なのか、全部なのかも含め)がまだ分かりません。ただ、いずれにしても、投資目的で太陽光発電システムの活用ができる、FITに代わる制度として検討されているものです。今後のなりゆきには注目すべきではないでしょうか。

次回も、FIP制度についてお伝えします。

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