皆さま、こんにちは。
ネミー太陽光ブログをお読みいただきまして、ありがとうございます。
今回は、停電!?でも「自立運転」機能で大丈夫!と題してお送りします。
「停電」はもう身近に起きる出来事です
「停電」は、ひと昔前はそんなに意識せずに生活できたように思います。いざ停電した時のための備えとして、何かをしておく。そんなことはあまり考える必要がありませんでした。思えば平和な時代だったのかもしれません。
ところが、台風や地震などの天変地異による停電の発生は、記憶に新しいのではないでしょうか。特に、昨年2019年の台風15号による停電は印象的でした。経済産業省の資源エネルギー庁は、次のようにコメントしています。
令和元年9月9日早朝、関東を直撃する台風としてはこれまでで最強クラスの台風15号が東京湾から千葉市付近に上陸し、千葉県内を縦断。19地点で観測史上1位の最大瞬間風速を記録するなどし、千葉県を中心とした広域に甚大な被害を与えた。
これに伴い、9月9日7時50分には関東広域で最大約93万戸の停電が発生した。東京、神奈川、埼玉、茨城、静岡の各都県では、9月11日までにおおむね停電が復旧した一方、千葉県内では送配電設備の被害が大きく、復旧作業に時間を要した。
出典:「台風15号に伴う停電復旧プロセス等に係る検証について」令和元年10月3日 経済産業省
気象に関する専門家は「地球温暖化が進んで海の温度も上昇すると、台風はより強くなる。関東だけでなく、ほかの地域でもこれまでにない強さの台風が接近・上陸するリスクが増大している」とメッセージを発しています(NHK「強力化する台風 列島上陸リスク増大」)
停電時に頼りになる「自立運転」
実はこの台風15号の災害時に、住宅太陽光発電設備の持つ自立運転機能を有効に利用して乗り切ったという方が約8割いらっしゃったそうです。停電した際に、非常用の電源として太陽光発電システムを利用するという自立運転機能は効果があったといってよいのではないでしょうか。
では、残りの2割の方はどうして使えなかったのでしょうか。ごく少数の「そもそも自立運転機能を知らなかった」派、残りの大多数を占める「自立運転機能があることは知っていたが、運転方法が分からなかった」派に分かれます。
ここで、自立運転とは何かをおさらいしてみます。
停電した場合でも、太陽光発電した電気があれば、それを非常用電源として使えるようにするパワーコンディショナの機能。
自立運転機能のないパワーコンディショナの場合には、停電してしまうと、たとえ太陽光で発電している電気があってもこれを使うことができません。これに対し、自立運転機能があるパワーコンディショナの場合、停電した場合でも、太陽光で発電している電気があれば、自立運転用として設置された非常用コンセント(→用語解説)に電気製品を差すことで使用できます。
出典:「自立運転機能」太陽生活ドットコム
自立運転機能をするために特別な機械を購入する必要はありません。太陽光発電システムを構成するパワーコンディショナーの機能です。ただし、パワーコンディショナーの中には、自立運転機能付きのものとそうでないものがありますのでご注意ください。
自立運転機能は、パワーコンディショナーの操作により、太陽光による発電をしている昼間は、その電気を自分用に使えるという機能です。逆にいうと、夜間は自立運転機能は使えません。使える・使えないの問題の前に、そもそも発電していないからです。蓄電池を使うと夜間でも使用可能になります。
先に挙げた経済産業省の資源エネルギー庁のレポートでは、停電発生前後より、自立運転方法を説明するWEBページ(メーカー5社の自立運転説明ページ)へのアクセスが急増し、約17,000件のアクセス数があったと報告されています。あらかじめ自立運転機能の存在自体とその操作方法を知っておくと、いざというときに焦らずに済みます。
自立運転の操作方法
そこで、簡単ながら自立運転機能を使うためのパワーコンディショナーの操作方法をお伝えします。
- 「自立運転用コンセント」の位置を確認する
- 取扱説明書で「自立運転モード」への切り替え方法を確認する
- 「主電源ブレーカー」をオフにする
- 「太陽光発電ブレーカー」をオフにする
- 「自立運転モード」に切り替える
- 「自立運転用コンセント」に必要な機器を接続して使用する
- 停電復旧時には「自立運転モード」解除 → 「太陽光発電ブレーカー」オン → 「主電源ブレーカー」オン の順で、必ず元に戻す
出典:「住宅用太陽光発電システム 停電時の自立運転について」太陽光発電協会ホームページ
※メーカーや機種によって操作方法が異なる場合がありますので、お持ちの取扱説明書等をご確認下さい。
パワーコンディショナーによっては自立運転機能が使えないものがあるとお伝えしましたが、自立運転機能が使えるパワーコンディショナーでも、別途自立運転用コンセントの設置工事が必要なものがありますので、ご注意ください。
地震や台風などの災害時に役立つ太陽光発電。特に、自立運転機能は災害発生時に頼みの綱となります。自分の身は自分で守るためにも、導入の検討をされている方の後押しになれば幸いです。